今回はクーラント汁ぶっしゃーなマジェスタのラジエーター交換をご紹介!
コスト削減のため社外新品のラジエーターを使用します(^^)/
もちろんクーラントは新しいものに全量交換!
このクーラントの交換も、ラジエーターなどの水回りの交換時はもちろんの事、距離や年数に応じて定期的に交換が必要なものでもあります!
ここからは定期的なクーラントの交換が必要な理由をトムに説明してもらいましょう!
トム:やあ、みんな!今日はエンジンの冷却や室内の暖房にも利用されているクーラントの交換の必要性について考えてみよう!
まずは冷却水としてのクーラントの役割から紹介しようか!
1.オーバーヒート防止
1番の役割はエンジンの燃焼時に発生する熱を循環放熱してオーバーヒートをさせずに、エンジンにとって適切な温度環境を作ることだね。
エンジンは温度が高すぎても低すぎても、本来持っている性能を引き出すことができないから、エンジン本体や循環するクーラントの温度を『一定に保つ』事が重要なんだ!
クーラントは水道水より熱交換効率が良いのも特徴なんだ!
ただ、走行するにあたり水道水などの『一般的な水』を入れても走行はできるので緊急時の豆知識として覚えておいてくれ!
※なぜ冷却水として専用のクーラントが必要であるかは↓で紹介しよう!
2.凍結防止
別名『不凍液』とも呼ばれていることからもわかるように凍結しにくい成分が含まれているんだ!
なぜ凍結しないようにしたいかというと、寒冷地での性能維持はもちろん、液体は凍結すると体積が増加するため、密封経路である冷却系の経路が破損する可能性があるからだ!
寒いときに屋外の水道が破裂した事例を知っている人も多いとは思うがまさにそれさ!液体から固体への体積変化の力は簡単に金属を破壊する!
何の対策もしないと氷点下では容易にこうした事が起こるんだ!
エンジン内部にも水の経路があるから、それらが凍結するとエンジン本体に歪みや亀裂を生じさせる可能性だってある!
だが、そうさせないためにクーラントが存在する!
クーラントの濃度によって凍結温度をコントロールできるので極寒地では凍結温度が最も低くなる60%付近を目安に調整し
~-10℃くらいの一般的な地域であれば30%程度に調整して使用すれば特段問題ないはずさ!
ただ、注意しなければならないのは、60%までは濃度に比例して凍結温度が下がるが、60%以上の濃度になると今度は濃度に反比例して凍結温度が上がっていく形になる!
濃ければいいというわけでもないということを覚えておこう!
3.防錆効果
冷却経路はアルミや真鍮、鉄などの金属でできている部分も多い。
水道水ではそれらの腐食予防・防錆効果が無いためクーラントを使用する必要があるんだ!
仮に冷却水路に錆が発生してしまうと、ラジエーターやヒーターコアなどを詰まらせる可能性があり、末期になると腐食による穴あきでクーラントが漏れ出す事もあるから防錆効果をもったクーラントの使用が必要なんだ!
水質によっては冷却水を循環させているウォーターポンプの羽を侵食してしまうケースもあるから、クーラントを薄めるのに井戸水を使うのは避けよう!
井戸水がクーラントをうすめる水として向かないのは場所によって成分にばらつきがあり、不純物が多く経路に水垢が発生しやすく詰まりやすためだ!
希釈するなら水道水より精製水の方がいいという意見もあるが、水道水でも十分に仕事をしてくれるから安心してくれ!
水道水でうすめて使用していてもクーラントの交換時期を守って使用すればまず問題は起こらないからね!
※他にも防食効果や消泡効果、潤滑性や熱安定性なども高くなくてはならないのもクーラントが必要な要因さ!
まずは主な役割を紹介したが、オーバーヒートの原因は上記性能の劣化による水温上昇がほとんどなんだ!
正常な状態では、クーラントがエンジン内部を循環しており、エンジンの冷却を行なっている!
例えばクーラントが減っていたり、性能が落ちている場合はしっかり冷却が行なえなくなり、オーバーヒートに繋がるので注意が必要だ!
若干、規定値より少ないくらいや、濁りが出ているくらいでは、すぐオーバーヒートになることはあまり無いが・・・エンジンに使用する金属も変わってきているため、昔のように色などで判断するのが難しくなってきているのも事実さ・・・
そのため、交換サイクルに合わせて適切にクーラントを交換することが愛車を健康に保つ上では大切なんだ!
今度はクーラントの状態としてダメな例を紹介しよう!
泡立ちがすごい → 消泡性能低下
エンジン内部でキャビテーションが起こりやすくなり、内部の腐食が進みやすくなるので早期交換が必要だ!
※キャビテーションとクーラントの中で発生した気泡が割れた瞬間に反発力を生み爆発に近い衝撃波を伴う物理現象を起こす事を言うんだ!この爆発が冷却経路内部のパーツにダメージを与えてしまい、腐食や劣化の引き金になる。これが続くと最悪エンジンの寿命を縮めることにも繋がるから脅威だ!
これは・・・使っているのは井戸水かな?
刺激臭を伴い完全に腐っているね・・・
冷却経路に錆も見受けられるので水回りの見直しが必要な事例だ!
これはは錆により冷却経路が目詰まりをおこしているね・・・
暖房などで利用するために室内に設置しているヒーターコアへつながるホースはどちらも錆で詰まり水が通っていなかったよ・・・
エンジンのヘッドガスケットも抜けてしまっており、エンジン載せ替えとなった事例だ!
クーラントの温度管理で重要なサーモスタットもこれでは流石に動かないね・・・
ちなみに最近ではSLLC(スーパーロングライフクーラント)と呼ばれる、さらに高寿命の冷却水を採用している車が増えてきており、こちらの交換サイクルはメーカーによっても推奨サイクルが若干違ったりするんだ!
クーラントの販売メーカーいわく、元からSLLCが入っている車種以外にもSLLCを入れることは可能だが、交換サイクルは今までのクーラントと同じく2~3年ごとになるそうだ。
SLLCは10年近く交換の必要は無いが、使っていれば従来のクーラントと同様に量が減ったりすることはあるから補充は必要なので覚えておこう!
乗りっぱなしで交換しないでいると、車の寿命は短くなる油脂や部品も多いんだ!
ガレージSDでは皆が普段は気にしていない点も点検するので声をかけてくれ!
困ったらトムに相談してくれよな?
今度は別の部品や油脂の交換の必要性もご紹介しよう!