
自賠責保険のご案内:補償の範囲と金額について
この度は自賠責保険にご加入いただき、誠にありがとうございます。自賠責保険は、万が一の交通事故で被害者を死傷させてしまった際に、被害者を救済することを目的とした法律で義務付けられている「強制保険」です 。
■ 補償の範囲
自賠責保険の補償範囲は「対人賠償」に限定されています 。これは、ご自身の車で他人を死傷させた「人身事故」が対象となります。
- 対象となる損害:
- 治療費、看護料、通院交通費
- 休業損害
- 慰謝料(被害者および遺族の分も含む)
- 葬儀費用(死亡事故の場合)
- 補償の対象外:
- ご自身のケガ:運転者ご自身の死傷は補償されません 。
- 物損事故:他人の車、建物、電柱などを壊してしまった損害は補償の対象外です 。
■ 補償の限度額
自賠責保険は、被害者1名あたりの補償金額に上限が定められています。
- 傷害による損害: 最大120万円
- 後遺障害による損害:
- 常時介護が必要な場合(第1級):最大4,000万円
- それ以外の後遺障害(第1級~第14級):最大3,000万円
- 死亡による損害: 最大3,000万円
万が一、これらの上限を超えるような高額な賠償が必要になった場合に備え、自賠責保険では補いきれない部分をカバーする任意保険への加入を強くおすすめします 。
保険期間と車検について
自賠責保険は、車検制度と連携しており、公道を運行するすべての車に加入が義務付けられています 。
- 車検と自賠責保険: 車検を受ける際には、有効な自賠責保険証が必須となります 。自賠責保険に加入していない車は、車検に合格することができません 。
- 車検切れの場合: もし車検が切れている場合、自賠責保険も期限が切れている可能性が高いです。その状態で公道を運転することは、法律違反となります。無保険での運転は、違反点数6点、免許停止処分、さらには1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります 。
- 25か月で加入する理由: 一般的な自家用車の車検は2年間隔で行われます。そのため、自賠責保険の期間も24か月で加入するのが一般的です 。しかし、多くのケースで25か月の期間で加入することが推奨されます。この理由は万が一、車検が遅れたり、車検場で手続きに不備があったりして、一時的に無保険の状態になることを防ぐためです 。自賠責保険の有効期限の満了時刻が車検の有効期限より早く、同日でも保険切れの状態が生じる可能性があるため、1か月余分に期間を設定することで、こうしたリスクを回避します 。
- 再加入手続き: 自賠責保険の期限が切れてしまった場合でも、再加入手続きが可能です 。
■ 手続きに必要な書類
自賠責保険の新規加入や継続手続きには、通常、自動車検査証など車両の情報がわかる書類をご用意いただくだけで、特別な同意書や委任状は不要です 。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお尋ねください。